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解決策

トラブル(契約違反)時の対処法

賃貸借契約とは

家を貸し出す際、貸主は借主に条件を定めることができます。大切な家を大事に使ってもらうためにも、両者で賃貸借契約を結ぶ必要があります。

賃貸借契約とは、「賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うことを約することによって、その効力を生ずる」(民法第601条)という契約です。要約すると、目的物を有償で使用収益される契約です。

貸主は目的物を使用収益させることや修繕の義務を負い、借主は賃料の支払いと返還時の原状回復の責務を負います。
また、物件を貸すための決まり事を記載した賃貸契約書を作成し、借主はその決まり事に同意をし契約書にサインします。

賃貸借契約違反時の対処法

賃貸借契約書に記載している注意事項や決まり事を破った場合は契約違反となります。
契約違反が発覚した際に、貸主の対処方法についていくつか紹介します。

①違約金の請求
 借主に対して違約金を請求します。ほとんどは、途中解約による違反が当てはまります。
 契約期間は賃貸借契約書に記載する必要があります。逆に、賃貸借契約書に記載されていない場合は違約金は発生しません。
 違約金は一般的に家賃の1か月~2か月程度であることが一般的です。

②抗議文
 抗議文による注意を借主に対して行います。
 はじめは優しい文章から始まり、改善が見られなければ徐々に厳しい内容とするのが良いでしょう。

③契約解除
 対処方法の最上位は契約解除です。
 抗議文や注意をしても改善の余地が見られない場合や家賃の滞納が改善されない場合は、契約解除の手続きを進めましょう。
 手続きを終えると入居者は退去する必要があります。
 ただ、ここで注意すべきポイントは、契約違反による契約解除はあくまでも入居者の同意が必要です。契約解除を入居者が同意しなければ強制解除(明け渡し訴訟の手続き)へと移行します。
  • この記事の筆者

    中電技術コンサルタント株式会社

    大迫 光希

    測量士補

    普段は、コンサルタントとして自治体の空き家対策を支援している。空き家以外にも、まちの防災計画に係る各種プランニングやワークショップ、公園などの設計・計画等に従事。 趣味はサッカー観戦。

    この記事は2022年12月27日に作成したものです。

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