• 空き家問題の早期セルフマネジメント

解決策

家の”外”の適切な管理の方法

管理の流れ

近くにお住いの場合や、年に数回実家に行くことがある場合は、まずはご自身で適切な管理を行いましょう。家の外の一般的な管理の流れは以下の通りです。


1.チェックリストを作成する
  次の「チェックポイント」を参考に、確認すべき事項を整理しましょう。

2.道具を準備する
  軍手や草刈り道具、ゴミ袋など、掃除するための道具を準備しましょう。

3.外観をチェックする
  チェックリストに沿って、目視や実際に触ってみて問題ないか確認しましょう。見た目に問題がなくても、触ってみると実は破損していた、なんてこともあります。

4.庭の掃除をする
  庭がある場合、草木や樹木が伸びすぎて道路や隣家にはみ出していないか確認し、必要に応じて草刈り、剪定を行いましょう。年3回程度がおすすめです。

5.適切な処置を行う
  必要に応じて壊れた個所の修繕を行うなど、周りの迷惑とならないような処置を行いましょう。

外観のチェックポイント

・建物の外観
 屋根の瓦以外にも、外壁、窓、塀、基礎などの腐食、劣化、破損がないか

・雨どい
 落ち葉などのつまりや、破損・割れ等がないか

・庭
 草木・樹木が道路や隣家にはみ出していないか、ごみが捨てられていないか

・郵便受け
 郵便物がたまっていないか

・敷地周辺(道路や隣地など)
 落ち葉やゴミが敷地の外に散乱していないか

管理の手段

遠方に住んでおりなかなか実家に帰ることができない方は、空き家管理を専門とする事業者やシルバー人材センターなどに依頼するという方法もあります。
「○○市 空き家 管理」などのキーワードで検索してみましょう。管理の内容や頻度によって金額が異なるため、ご自身の状況に応じた適切な管理方法を選択しましょう。

ご近所の方とのコミュニケーションを大切に

管理のために実家に戻った際には、ご近所の方に挨拶をするなど、できるだけ密接なコミュニケーションを心掛けましょう。たとえいくら適切に管理されていたとしても、「隣が空き家であること」そのものに不快感を持っている可能性があります。場合によっては隣人に危害を加えることがあるかもしれません。
一方で、連絡先を知らせておくことで、何かあった際に連絡をいただくことができるということもあります。良好な関係を維持しておきましょう。

家を手放すことも視野に

適切に管理し続けたとしても、長い年月が経つと劣化は避けられないもの。また、所有し続けることでかかるコストも計り知れません。管理に係る修繕費や交通費、税金、水道光熱費の基本料金など、一般的には年間20万円程度かかるといわれています。
今後、住む予定がないのであれば、早い段階から売却・賃貸などに進むことも検討しましょう。建物が劣化することで、それすらもできなくなってしまいます。
  • この記事の筆者

    中電技術コンサルタント株式会社

    織田 恭平

    技術士(建設部門)

    普段は、建設コンサルタントとして自治体の空き家対策を支援している。空き家以外にも、都市計画・まちづくりに係る各種プランニングや、地⽅創⽣関連事業の企画・運営等に従事。 趣味はサイクリング。

    この記事は2022年12月27日に作成したものです。

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